whisky スコッチウイスキー

ウシュクべリザーブ 飲んでみた感想と評価    

Yoshi
珍しいウイスキーはありますか?

 

行きつけのリカーショップ「新安」の主人に尋ねたところ

 

ウシュクべは飲んだ?今は手に入りずらいよ!
主人

 

と教えていただきました。

 

「ウシュクべ」という言葉は、どこかで聞いたことあるなと思ったのと

 

ウイスキーの箱の裏面に描かれていた「ロバートバーンズ」の肖像画がとても印象に残りました。

 

「ウシュクべ」という言葉の意味を知らない、「ロバートバーンズ」を知らない皆様方が

 

この記事で学んでいただければ幸いです。

 

ウシュクべリザーブ 特徴

原材料 モルト、グレーン
容量 700㎖
アルコール度数 43%
小売希望価格 ¥3,080

 

テイスティングノート

香り バタークッキー、全粒粉パン、野花の蜂蜜、焦がし梨
味わい ソフトなピート、乾いたヘザー、キリッとした林檎
フィニッシュ 微かなビターオレンジとクローブ

 

ウシュクべのブレンデッドスコッチウイスキー。

 

16、17、18年熟成の50%以上のシングルモルトで構成され、最高級のグレーンウイスキーとブレンドされた珍しいウイスキー。

 

シェリー樽で6ヵ月以上の後熟を行われています。

 

今は終売になり、価格が高騰していますが、原酒の熟成年数等を鑑みてもかなりコスパが良かったウイスキーだと思います。

 

ウシュクべ 歴史

「ウシュクべ」の語源を学ぶ

スコッチウイスキーに関する最も古い記録として、

 

1494年「修道僧ジョン・コーに8ボルの麦芽(モルト)を与え、アクアヴィテ(aqua vitae)を造らしむ」という内容が残っています。

 

アクアヴィテはラテン語で「生命の水」という意味で、ゲール語で表すと「ウシュクべーハ」(uisgebeatha)

 

ウシュクは水、べーハは生命の意となり、そこから「ウイスキー」という英語が生まれました。

 

16世紀初頭では、ハイランドの丘陵地帯でウイスキーが造られ始めていた時に、ウイスキーをウシュクべと呼んでいたそうです。

 

ロバート・バーンズとウシュクべ

出典元:Gordon JohnsonによるPixabayからのロバートバーンズの画像)

 

ウシュクべリザーブの箱の裏に描かれている、肖像画の人物をご存じでしょうか。

 

彼の名は「ロバート・バーンズ」

 

スコットランドの代表的な詩人で、世界中で2番目に歌われたきた歌である「蛍の光」の作者であり、スコットランドが輩出した最も優れた人物10人にも挙げられています。

 

彼の代表作品「シャンターのタム」

 

ブレンデッドスコッチウイスキー「カティー・サーク」の語源になったとも言われています。

 

詩の中の主人公・タムはパブでしこたまウイスキーを飲み、悪天候の中の帰り道、教会に明かりがついているのを見つけました。

 

タムは恐怖心を押しやり「ウシュクべさえあれば悪魔とも対決できる」と詠います。

 

タムが教会で見たものは、地獄の饗宴でした。

 

タムの目を引いたのは、カティー・サーク(短い女性用の肌着)を纏い踊っている魔女。

 

魔女に向かい「カティー・サークのお姉ちゃんいいぞ」と叫ぶと、見られたことを知った悪魔が一斉にタムを追いかけます。

 

何とかタムは逃げ切ることに成功し、難を逃れたのでした。

 

バーンズはこの詩を詠い終わると、こう言ったそうです。

 

「酒飲みには危険が伴う。酒飲みはこの物語を思い出すように」

 

この詩が無ければ、高速帆船にカティー・サークと名付けられることもなければ、ウイスキーのカティー・サークも生まれなかったのかもしれません。

 

アラン蒸溜所とパートナーシップを結んだ事でも、「ロバート・バーンズ・ワールド・フェデレーション」は話題になりましたね。

 

1768年 ウシュクべは、ロス&キャメロン社がシングルモルトとして発売しました。

 

この頃は、ウシュクべとして発売されておらず、1877年に正式にウシュクべとして商標登録されます。

 

現存のウイスキーの中で最も古い歴史を持つブランドの1つであり、ハイランド地域の職人達が、225年以上の間、世代を跨ぎ、歴史・伝統・品質を受け継がれ、造り続けてきたウイスキーです。

 

ウイスキーは歴史を飲むことが出来るお酒と思っていますが、ウシュクべはまさにそう言えるのではないでしょうか。

 

ウシュクべリザーブ 飲んでみた感想と評価

ストレート

香りは蜂蜜、モルトの香ばしさが素晴らしい。

 

グレーンの甘みも仄かに感じる。

 

口に入れると、香りとは裏腹にグレーンの甘みはあまり感じない。

 

舌に残るピリピリ感は強めだが、飲み込んでもアルコールの嫌な感覚は残らない。

 

モルトの甘みが鼻と口に広がる感覚は素晴らしく、バランスの良さが際立っている。

 

トップは非常にいいと思う。

 

癖がなく「ザ・ウイスキー」という感じ。

 

モルト原酒の熟成年数が高いとテイスティングノートにあったので、重厚なフィニッシュを予想していたが、そこはやはり値段相応だろうか。

 

響ブレンダーズチョイスやバランタイン17年のような重厚な風味は無い。(コスパで比較すれば当たり前なのだが)

 

口に入れた瞬間の風味(トップ)は素晴らしいと思う。

 

ただ、余韻(フィニッシュ)に物足りなさを感じる。

 

若干水っぽさを感じてしまうのは私だけだろうか。

 

ただ、総合的にはとても美味しい。王道のモルトの風味を存分に感じれる。

 

今は値段が高騰しているが、以前はウシュクべを3000円台で買えるなんてコスパの素晴らしさを感じます。

 

時間が経つにつれ、甘い香りが広がってくる。

 

トップは素晴らしい。モルトの風味も花開きウイスキーの醍醐味を五感で感じる。

 

ただ、やはりフィニッシュの物足りなさが残念だ。

 

あと、時間経過による香りの強みをウシュクべに改めて教えてもらった気がする。

 

ウイスキーをストレートで飲む際は、時間経過を楽しんだ方がいい。

 

この後飲んだバランタイン17年でも改めて感じた。

 

ウシュクべリザーブでこれだけ美味しいのであれば、ウシュクべ15年だと私はどう感じるのだろうか。

 

オンザロック

ロックにすると、香りが和らぐウイスキーがとても多いが、

 

不思議とウシュクべは甘い香りを保っている。

 

ブレンデッドウイスキーでモルト含量が多いからだろうか。

 

ストレートで感じた、ザ・ウイスキーという風味はそのままで

 

冷やされたことで、癖のない甘さが増しているからか、フィニッシュの物足りなさが無くなっている。

 

テイスティングノートそのままの味を堪能できます。

 

個人的には、ストレートよりもオンザロックをおすすめします。

 

ハイボール

オレンジの爽やかな香り。

 

口に入れると、オレンジ・柑橘類のキリッとした爽快感。

 

フィニッシュに感じるモルトの甘さ。

 

目隠しして飲むと、ハイボールだとわからないんじゃないかと思うほど飲みやすい。

 

スペイサイドの青りんごのような甘さとは一線を画し、

 

甘さというか、スカッシュという表現が適切かもしれない。

 

レモンスカッシュと言うと、甘さというか爽やかさを感じないだろうか。

 

まさにそんな感じを受けた。

 

悪酔いしないだろうなと感じます。めちゃくちゃ美味しいです。

 

ストレート・オンザロック・ハイボール全てに対して言えることだが、

 

ピーティーさはほとんど感じません。

 

甘いウイスキーやフルーティーなウイスキーは飲んだことがあったけど、

 

ウシュクべはそれらとはまた違った美味しさを発見させてくれました。

 

ウシュクべリザーブ みんなのレビューも集めてみた

 

 ウシュクべリザーブ 総評

衝撃を受けたウイスキーは過去に何度もありました。

 

ウシュクべは衝撃というよりも、その名が示す通り「ウイスキーの原点」

 

を感じさせてくれるような味わいだったと思います。

 

もし、ウシュクべを手にする機会・飲む機会があれば一度は飲んだほうがいいウイスキーだと思います。

 

シングルモルトでもなく、数多のブレンデッドウイスキーとも少し違う感じがするウシュクべ。

 

あなたはどう感じましたか?

 

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