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キルケラン12年 飲んでみた感想と評価 キャンベルタウンモルトはおいしいのか?

「スプリングバンク」というウイスキーはご存じでしょうか?

 

スコットランドのキャンベルタウン地区で製造されている大人気のウイスキーです。

 

スプリングバンクを求め酒屋巡りしている時に、おすすめされたのが、

 

スプリングバンクと同じキャンベルタウン地区で製造されている「キルケラン12年」でした。

 

キャンベルタウン地区の蒸溜所は、3箇所しか営業していないので種類も多くありません。

 

そのため、これまでキャンベルタウンモルトを飲む機会がありませんでした。

 

「キルケランは初心者におすすめ」と言われる所以とは?

 

飲んでみた感想を、キルケランの歴史を振り返りながらお伝えしたいと思います。

 

キルケラン12年 特徴

原材料 モルト、グレーン
容量 700㎖
アルコール度数 46%
小売希望価格 ¥5.680

 

テイスティングノート

香り 蜜蝋、ピート、バニラ、リコリス、ライム、レモン、ホワイトペッパー
味わい 潮、メロン、蜂蜜、トフィー、ピートスモーク、ジンジャーブレッド
フィニッシュ コーヒービーンズチョコ

 

キルケラン12年はバーボン樽70%とシェリー樽30%を使用した12年熟成。

 

キャンベルタウン地区には現在3蒸溜所しか稼働していません。

 

数少ないキャンベルタウンモルトをぜひ楽しみましょう。

 

キャンベルタウン地区とは?

キャンベルタウン地区とは、スコットランドのキンタイア半島先端にある町を指します。

 

かつては30を超える蒸留所が存在しましたが衰退してしまいます。

 

禁酒法時代のアメリカに向けて、粗製濫造のウイスキーを密輸したため、見向きもされなくなったことがキャンベルタウン衰退の大きな原因とされます。

 

2008年時点で稼働している蒸溜所は、グレンガイル蒸溜所、グレンスコシア蒸溜所、スプリングバンク蒸溜所の3箇所だけです。

 

キャンベルタウンモルトの特徴は「香り豊かで、オイリー、塩っぽい風味を持つこと」ほのかな潮の風味と草土のニュアンスをもたらします。

 

キルケラン(グレンガイル蒸溜所)歴史

創業は1872年 「スプリングバング経営者・ミッチェル家の兄弟」の弟であるウィリアム・ミッチェルがグレンガイル蒸溜所を建設したのが始まりです。

 

グレンガイル蒸溜所が建設された経緯は、兄とささいなことで喧嘩になり、兄と袂を分かつことが目的だったと言われています。

 

当時はウイスキーバブルの全盛期でした。

 

蒸溜所を建てればウイスキーが売れるという世の中だったことも、グレンガイル蒸溜所が建てられた背景にあったのかもしれません。

 

1925年に蒸溜所は閉鎖されますが、創業者ウィリアム・ミッチェルの3代目の甥である、現スプリングバンク蒸溜所のオーナー、ヘドレー・ライト氏が復活を決定。

 

2000年に建物を買い戻し、2004年、約80年ぶりに製造を再開します。

 

「キルケラン」とは、キャンベルタウンの旧名で、地元出身の聖人に由来し「セント・ケアラン協会」のことだそうです。

 

スプリングバンクとの深い関わり

スプリングバンク蒸溜所から歩いて10分の距離にグレンガイル蒸溜所はあります。

 

スプリングパンクでフロアモルティングされた麦芽を100%使用。

 

ピートレベルもスプリングバンクと同じ12~15ppm。

 

仕込み水もスプリングバンクと同じクロスヒル湖。

 

グレンガイル蒸溜所は閉鎖してから、射撃場や倉庫として姿を変えたため、蒸溜設備等は残されていませんでした。

 

そのため、2基あるポットスチルはベンウィヴィス蒸溜所の中古品を使用し、他の設備も一部を除いて中古品を調達しました。

 

2回蒸溜で造られ、生産量はわずか3万ℓほど。

 

年に一ヶ月ほどスプリングバンクの職人によって製造されているそうです。

 

Yoshi
私がキルケランを購入した経緯は、酒屋の主人にスプリングバンク10年を購入したいと相談したところ、キルケランをおすすめしていただいたからです。

 

キルケラン12年 飲んでみた感想と評価

 

ストレート

蜂蜜の香りでキルケランの香りの表現を終わりたくない。

 

ハニートーストの香り。

 

トーストと言っても食パンではなく、パンケーキです。

 

「絶妙」という表現がふさわしいのかもしれない。

 

きつすぎず、甘すぎず、ウイスキー好きにこの香りを拒絶する者はいないと思う。

 

口に含むと舌を爽やかに甘さが包むと同時に、舌の下側からオレンジピール、桃、トロピカルフルーツがジュワっとあふれ出てくる。

 

フィニッシュに感じるシナモンと口の中のフルーツが合わさり、微かなピート感と強めの潮風が吹き抜ける。

 

ヨード感とシナモン、少しのメンソールが残る余韻は長い。

 

この感覚がリコリスと言われる所以なのだろうか。

 

とてもおいしいのですが、風味が複雑すぎて表現するのが難しいと感じました。

 

オンザロック

冷やすと甘くなるウイスキーが多い中、キルケランは潮っぽっさを失わず

 

モルトの風味も濃く残る。

 

スぺイサイドウイスキーとの違いがはっきりわかる。

 

フィニッシュもいい意味でサバサバしている。

 

甘くフルーティーなオンザロックもおいしいが、キルケランのドライなオンザロックは新鮮で、

 

こちらの方が、何杯でもいけそうな感じがする。

 

今までに飲んだことのないオンザロックを味わっている。

 

癖になるほどおいしい。

 

キルケランのオンザロック。キャンベルタウンモルトのオンザロック。

 

辛口なウイスキーが好きな方におすすめしたいと思いました。

 

ハイボール

最初に感じるのは、オンザロックの時と同じ潮っぽさです。

 

非常にドライで辛口。

 

キレがあり力強さを感じる。

 

何故か「アサヒスーパードライ」が頭に浮かんだ。

 

ストレートでキルケランを味わった時に感じた香りや風味からは、正直想像できない味だと感じている。

 

キャンベルタウンの地と、100%フロアモルティングの麦芽がもたらす神秘なのだろうか?

 

さらに、アードベックのハイボールの味を思い出した。

 

アードベックとは全然違うのですが、どちらかと言えばアードベックのハイボールも柑橘系とピート感が強烈なドライなハイボールだと思う。

 

それを思い出すくらい、キルケランのハイボールはドライで辛口だと思います。

 

非常に飲みやすく美味しいです。

 

キルケラン12年 みんなのレビューを集めてみた

キルケラン12年 総評

個人的には辛口なウイスキーという印象が強く残りました。

 

ストレートとオンザロック+ハイボールでは全然感じる風味が違います。

 

ウイスキー界の「アサヒスーパードライ」といった感じでしょうか。

 

スペイサイドウイスキー好きの友人に、一度飲んでみてもらいたいなと感じました。

 

なかなか手に入れるのは難しいかもしれませんが、機会があれば是非飲んでみてもらいたいウイスキーです。

 

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