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富士山麓 Signature Blend 酒飲みの酒と言われる所以は? 飲んでみた感想と評価

静岡県御殿場市。富士山の懐にある富士御殿場蒸溜所で「富士山麓」は造られています。

 

モルトとグレーンを一つの蒸溜所で蒸溜する稀有な蒸溜所と知られます。

 

私行きつけの神戸元町にある酒屋「新安」で「酒飲みの酒」と教えてもらったのが、今回紹介する「富士山麓」です。

 

酒飲みの酒とは?

 

その意味がまったくわかりませんでした。

 

しかし、初めて富士山麓を飲んだとき、「酒飲みの酒」と言われる所以がわかったような気がしました。

 

値段的にもそこまで高価ではなく、比較的手に入れやすい富士山麓。

 

お酒が好きな方におすすめのウイスキーです。

 

富士山麓の特徴

商品名 富士山麓シグニチャーブレンド
蒸留所 富士御殿場蒸留所
製造者 キリンビール株式会社
アルコール度数 50%
容量 700ml
原材料 モルト、 グレーン(ブレンデッドウイスキー)
原産国 日本

 

富士山麓公式テイスティングノート

洋梨やパイナップル、そしてオレンジピールを想わせるフルーティで華やかな果実香が立ちのぼり、黒糖や焼き菓子のような甘く芳ばしい風味が織り重なる、複層的で円熟した味わいが特長です。

 

ほのかに感じるピートフレーバーも味わいに深みを与え、気品のある熟成香と共に、複雑で奥深い余韻が心地よく続きます。

 

富士の伏流水

富士が生み出す豊富な伏流水は、良質のミネラルを含んだ口当たりの良い軟水。

 

50年をかけて地上に出てくるので有機物が非常に少なく異味異臭がありません。

 

マザーウォーターといい仕込みや蒸溜にも使用されます。

 

年平均気温13度の冷涼な気候、一年を通して立ち込める霧による高い湿度、浄化された空気は、理想的なウイスキーづくりの環境と言えます。

 

富士山麓は富士の申し子なのです。

 

グレーンウイスキーへのこだわり

3種類の異なる蒸留方式を使い分けることで、グレーンウイスキーにもしっかりと個性をもたせ、特長ある香味の原酒をつくり分けています。

 

1.ライトタイプ

マルチカラム(多塔連続式蒸留器):一般的なグレーンウイスキーの蒸溜で使用する。アルコール度数90~94%と高く、味や香り成分が少ないグレーン原酒

 

2.ミディアムタイプ

ケトル蒸溜器:味や香りが多く残るグレーン原酒。世界的にもめずらしい蒸溜器。

 

3.ヘビータイプ

ダブラー蒸溜器:最も香味成分が多く残るグレーン原酒。バーボンのメーカーでよく使用される。

 

富士御殿場蒸溜所 グレーンウイスキーの世界的な評価

「富士御殿場蒸溜所 シングルグレーンウイスキー AGED 25 YEARS SMALL BATCH」 はWWA2017においてワールドベストグレーンウイスキーを受賞。

 

ブレンデッドウイスキーのカギとなるグレーン原酒が世界的に注目されています。

 

Yoshi
評価の高いグレーンウイスキーが、富士山麓の美味しさを引き立てているのかもしれませんね。コスパもかなり高いと思います。

モルトウイスキーの蒸溜

ストラスアイラ蒸溜所のものを参考に、ポットスチルの上部から横に上がった部分(ラインアーム)が上を向いている形状になっています。

 

クリーンで雑味のない蒸留液を回収できるようです。

 

マチュレーションピーク

原料や樽の種類、製造方法の違い等でウイスキーの熟成のピークは異なります。

 

それぞれのウイスキーが持っている円熟のピークをマチュレーションピークと呼びます。

 

熟成のピークが過ぎたウイスキーは品質の劣化はありませんが、香味が弱まる。

 

ピークが過ぎたウイスキーも使い方や目的によってはもちろん必要ですが、富士山麓はマチュレーションピークのウイスキーのみをブレンドしています。

 

樽へのこだわり

北米のホワイトオーク材の古樽を使用(ほとんどの樽の内側は焦がされている。木の生臭さや雑味が原酒に移ってしまうからとのこと)

 

Yoshi
樽はバッツ樽(500ℓ)ホッグスヘッズ樽(230ℓ)ではなく、バレル樽(約180ℓ)を使用しています。小樽によって原酒と樽の触れ合う表面積が大きくなり、木樽の豊かな香りと色をふんだんに得ることができるそうです。

 

飲んだ感想と評価

ストレート

このウイスキーで二日酔いになるのだろうか?

 

上品で甘すぎないフルーティーな果実香。

 

口に入れた瞬間、記事の冒頭で記載した「酒好きのウイスキー」だと言われる所以がわかったような気がした。

 

甘みは「サントリー響」と比べるとマイルド。

 

しかし、深みがないわけではなく、透き通った香味で非常に飲みやすいです。

 

飲みやすさで言えば、「響」よりも富士山麓の方が飲みやすいと個人的には感じます。

 

アルコール度数50℃を超えているのに、どんどん飲めてしまう。

 

この点が「酒飲みの酒」と言われる所以だと思います。

 

他のウイスキーと比べて、一番感じるのは雑味がまったくないこと。

 

富士山麓はウイスキーを毎日飲みたいと思わせてくれる。

 

120点ではないが、93点以下でもない。超絶優秀なウイスキーだと思いました。

 

ロック

テイスティンググラスに氷を入れる。

 

微かに香るビターチョコレート。

 

ほどよく冷やされた富士山麓も抜群においしい。

 

アルコール感は強いままで、香味も薄さは感じられない。

 

華やかさが増した香りが鼻を突き抜ける。

 

ほんとに美味しいぞ。このウイスキーは。

 

最後に

「酒飲みのウイスキー・富士山麓」

 

まずはストレートで他のウイスキーと飲み比べしてもらいたい。

 

改めてウイスキーのおいしさを発見できる、美味しくて非常に飲みやすいウイスキーだと思います。

 

アルコール度数50℃あることを忘れてしまうくらい飲みやすいです。

 

でも注意してください。

 

飲みやすくてついつい飲みすぎてしまう危険性があると思いますので。

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