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シングルモルト駒ヶ岳 リミテッドエディション2019 飲んでみた感想と評価

神戸元町にある酒屋「新安」の主人から、倉庫から持ってきたというウイスキーを購入しました。

 

それが、本坊酒造株式会社が造っている「シングルモルト 駒ヶ岳2019 リミテッドエディション」です。

 

「本坊酒造株式会社は知らないが、マルスウイスキーなら知っている」という方も多いかもしれません。

 

本坊酒造株式会社が造るウイスキーは、竹鶴政孝(NHK連続テレビ小説・まっさん)の上司だった岩井喜一郎が大きく関わっています。

 

「マルス」という名は、本坊酒造が創業当時からシンボルとしてきた「星」のなかでも、戦いの神、そして農耕の神でもあるマルスに由来する火星(マーズ)にちなんだもの。

 

本坊酒造株式会社は大きく宣伝されていませんが、駒ヶ岳・岩井・津貫・越百(こすも)と人気のウイスキーを多数かかえる、知る人ぞ知る老舗の酒造会社です。

 

今回は、「シングルモルト 駒ヶ岳2019 リミテッドエディション」と本坊酒造株式会社について深堀します。

 

シングルモルト駒ヶ岳2019 リミテッドエディション 特徴

原材料 モルト
内容量 700㎖
アルコール度数 48%
希望小売価格 ¥8.360
製造者 本坊酒造株式会社(マルス信州蒸溜所)

 

年に1回リリースされるシングルモルト駒ヶ岳のイヤーリミテッドエディション。

 

バーボンバレルで熟成されたモルト原酒を主体にヴァッティングされた、2019年限定瓶詰のシングルモルトウイスキーです。

 

テイスティングノート

熟したカキやあんずの香りとオレンジマーマレードの香りが広がる。

 

カリンやメロンを思わせる上品でまろやかな味わい、クリーンで心地よい余韻を楽しめる。

 

シングルモルト 駒ヶ岳2019 リミテッドエディション 飲んでみた感想と評価

ストレート

アルコールが鼻をさすが、どっしりとした重厚感はなく、爽やかで華やかなオレンジマーマレードの香り。

 

口当たりはピリリとしたアルコール感の後にクリアなメロンの味。鼻を抜ける香りは弱いが上品さは伝わる。

 

ストレートでも飲めるが、若さがあるので量を飲むのはつらいだろう。

 

オン・ザ・ロック

氷を入れて香りを嗅ぐ。ストレートで感じたアルコール感はなくなり、ほのかなあんずの香り。

 

ロックで飲んでもアルコールが若干ささる。良く冷やされたことで上品さが高まり、メロンの風味が増してくる

 

個人的にこの上品な甘みは大好きです。

 

ハイボール

ピート感がなく非常に飲みやすい。

 

ストレートでもロックでも再三言っているが、上品さがあるのでハイボールっぽくない別の飲み物のようにも感じる。

 

Yoshi
メロンのような上品な甘みがして非常においしいです。色もなんとなく薄いグリーンに見えなくもないような。

 

駒ヶ岳2019のハイボールはおすすめです。

 

総評

味は公式のテイスティングノートの通り、メロンのような上品な甘さ。

 

ヘビーではなくライト印象です。

 

個人的には大好きな味でした。

 

しかし、ストレートで飲むには、やや熟成年数が足らない気がします。

 

アルコール感が強く、味に上品さは感じますが深み足りず、もう少し熟成期間を経れば飲みやすくなると思います。

 

お値段が高めなのもマイナス点です。

 

個人的には、ストレートよりもオン・ザ・ロックかハイボールをおすすめします。

 

本坊酒造株式会社とウイスキー

 

創業:明治5年(1872年)1909年より焼酎造りを始め100年以上の歴史がある老舗の酒造会社。

 

鹿児島県に本社があり、敷地内に2つの蔵、南さつま市・南九州市・屋久島にも造り蔵を持っている。

 

全米最大のコンペティション(SWSC)で焼酎が最優秀金賞の受賞歴あり。

 

九州の焼酎を製造している会社が、1949年に鹿児島でウイスキーの製造を開始。

 

1960年 ニッカウヰスキー創業者の竹鶴政孝の上司だった岩井喜一郎が「竹鶴ノート」をもとに設計・指導を行い、山梨で本格的にウイスキー事業を開始。

 

1985年 ウイスキー造りに最適な環境を求めて、長野県中央アルプス駒ヶ岳山麓標高798mの地にマルス信州蒸溜所を竣工。

 

マルス信州蒸溜所

中央アルプス駒ヶ岳山麓にある宮田村は、冬は氷点下15℃を下回る日も珍しくない寒冷地であり、適度な湿度をもたらす霧も多く、何より良質な水を有していた。

 

中央アルプスの雪解け水は、ゆっくりと花崗岩質土壌に浸透し濾過され、ウイスキーに最適な軟水となって湧き出してきます。

 

この良質な水で造られたマルスウイスキーの原酒は、目覚めの時を待ちながら静かに眠り続けているのだとか。

 

順風満帆なスタートと思えましたが、ウイスキー需要低迷期にモルト原酒の蒸溜を休止していたそうです。

 

2011年に蒸溜を再開。

 

Yoshi
今年で10年経っているので、10年熟成の駒ヶ岳が発売されるのでしょうか?

 

2013年 ワールド・ウイスキー・アワード(WWA)で世界最高賞を受賞。

 

2016年 屋久島に樽貯蔵庫となるマルス屋久島エージングセラー、鹿児島県南さつま市に第二の蒸溜所となるマルス津貫蒸溜所を竣工。

 

多彩な原酒を生み出す2つの蒸溜所と、3つの貯蔵施設を構えるウイスキーメーカーとして生産を続けています。

 

アイコンズ・オブ・ウイスキー2017(IOW)でウイスキー業界に多大な貢献を果たした、中小企業のウイスキーメーカーに贈られる「クラフトプロヂューサー・オブ・ザ・イヤー」を受賞しています。

 

アイコンズ・オブ・ウイスキー(IOW)とは

ウイスキー専門誌「ウイスキーマガジン」の発行元であるパラグラフ・パブリッシング社が主催する、ウイスキー業界に多大な貢献を果たしたメーカー、蒸溜所、人物、小売店などを表彰するもの。

 

本坊酒造株式会社と岩井喜一郎の関係とは?

 

竹鶴政孝と岩井喜一郎は大阪高等工業(現、大阪大学)の先輩と後輩でした

 

15期生の竹鶴政孝は1期生の岩井喜一郎を頼って摂津酒造へ入社。

 

摂津酒造の常務取締役だった岩井喜一郎が、竹鶴政孝をスコットランドに派遣します。

 

スコットランドの蒸溜所での実習を経て、岩井喜一郎へ報告書代わりに提出したのが、「竹鶴ノート」=ウイスキー実習報告書です。

 

竹鶴政孝は摂津酒造を退社し、国産ウイスキー第一号の生産に携わり、「日本のウイスキーの父」と知られるようになりました。

 

一方、岩井喜一郎は大阪帝国大学工学部講師に就任。

 

その間、同大生であった本坊蔵吉(本坊酒造株式会社元会長)が岩井に師事しており、岩井は、本坊酒造株式会社・顧問に就任。

 

ウイスキー実習報告書をもとに、山梨でウイスキー蒸留工場設計と指導に携わります。

 

マルスウイスキーは岩井喜一郎の設計と指導により誕生したのです。

 

シングルモルト駒ヶ岳2019 みんなのレビューを集めました

 

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