我が家のネコ「小鉄」を紹介します。
見た目は「キジトラ」や「サバトラ」に見えるのですが、
よく見ると、同体あたりが薄いヒョウ柄になっているのがおわかりでしょうか?
実は我が家のネコ「小鉄」は、ベンガル猫を母猫、シンガプーラを父猫に持つ血統書を持った両親から生まれた「雑種」です。
「一人暮らしをして、絶対ネコを飼うんだ!」という強い思いで「小鉄」と出会ったわけではなく、
友人から「子猫が生まれたのでもらってくれないか?」という些細な一言が、ネコを飼うキッカケでした。
軽い気持ちで引き受けてしまったのですが、いざ飼い始めると大変でした。
現在は、ネコといい関係を築けていますが、初心者がネコを飼うのは大変です。
今回の記事は、我が家のネコ「小鉄」の両親である「シンガプーラ」と「ベンガルネコ」の紹介と、
実際に猫を飼って後悔したこと、大変だったことと、良かったことを中心に紹介していきます。
目次
シンガプーラとは?
シンガプーラの特徴
原産国:シンガポール
公認されている純血種の中では世界最小。
成猫のオスでも2kgほどにしかならないといわれています。
小型のネコであることから「小さな妖精」とも呼ばれます。
頭は丸く、体格は筋肉質。短毛種で、毛色はセピアアグーティのみ。
目は黒のアイラインで縁取られたアーモンド型。目色は、グリーン、ヘーゼル、イエロー。
※「小鉄」の目色はグリーンです。
シンガプーラの性格
鳴き声は小さくあまり鳴くこともないため、おとなしいネコと知られています。
人間に対する信頼度が厚く、飼い主によく懐き、愛情深いです。
一方で、好奇心が強く、遊びやいたずらが大好き。
「小さな暴れん坊」という異名を持ちます。
シンガプーラの歴史
シンガプーラは、シンガポールの暑さを凌ぐため、下水溝で暮らしていました。
1972年にシンガポールに生息する大きな瞳を持つ象牙色のネコの話に興味を持った、
アメリカ人のメドウ夫婦によってアメリカに持ち込まれ繁殖。
1980年代にアメリカで公認猫種として認定。
世界中に広がり、日本でも人気が上昇しつつあります。
1991年にはシンガポール観光局がPRマスコットに抜擢。
シンガポールを代表するネコとして認められています。
ベンガルネコとは?
ベンガルネコの特徴
原産国:アメリカ
短毛種。頭は比較的小さく、耳は大きい。
目はつり目気味で丸い形をしています。
力強く筋肉質。野性的な雰囲気を醸し出していますが、気品があります。
成猫のオスで4.5~8kgくらいになります。
被毛はヒョウ柄で美しく密集していてとても柔らかい。
毛の手入れはほとんど必要なく、抜け毛も少ないと言われています。
週1回程度、定期的にブラッシングでよく、お手入れは楽な方です。
ベンガルネコの性格
見た目はヒョウ柄でワイルドですが、猫種として確立するまでにさまざまな猫と交配されたことで、愛情深くて人懐っこい性格になりました。
「ベンガル」はあり余るエネルギーの持ち主といわれ、運動量が非常に多くて活動的です。
十分に運動できる環境を用意し、たくさん遊んで刺激を与えてあげることが必要です。
ベンガルネコの歴史
1970年代、カリフォルニア大学でネコ白血病の研究のために、
「イエネコ」と「ベンガルヤマネコ」の交配が行われました。
ネコの白血病は人の白血病と経過が似ているので、「ベンガルヤマネコ」が白血病を発症しない理由を解明することで、
人の白血病のメカニズムが解明できるのではないかと考えられました。
この時に生まれたネコが、後のベンガルの基礎になったといわれています。
残念ながら研究は失敗に終わり、このときの交配で生まれたネコたちは、
野生の「ベンガルヤマネコ」の保護を試みていた愛好家に引き継がれました。
その後、アビシニアン、ブリティッシュ・ショートヘア等のさまざまな純血種のネコと交配され、「ベンガル」という猫種が誕生しました。
「ベンガルヤマネコ」はアジア南部の森林地帯に生息する小型のヤマネコ。
美しい毛皮のため、乱獲され数が激減した絶滅危惧種です。
我が家のネコ「小鉄」とは?
父猫:シンガプーラ
母猫:ベンガル
年齢:2019年3月(1歳10か月)
性別:オス
「小鉄」の特徴
毛並みは「キジトラ」のような褐色ですが、胴体に縞模様はなく、薄い斑点が広がりお腹にかけて斑点の色が濃くなっています。
「ベンガルネコ」の毛はシルクのような肌触りで、抜け毛も少ないですが、小鉄の毛は少しゴワゴワで抜け毛も多いです。
始めて小鉄を写真で見たとき、「ベンガルネコ」のような毛並みを想像していましたが、
「ただの野良猫やん?」というのが正直な第一印象でした。(笑)
子猫のときは、「ベンガルネコ」のようなほっそりとした顔でしたが、今は「シンガプーラ」のような少し丸っこい顔をしています。
首根っこを引っ張り、頬の肉を上にあげるようなマッサージをしてあげると、「ベンガルネコ」の母親にとても似ています。
よくよく観察すると、どことなく気品があり、血統書付きの両親から生まれたネコなんだなと思うことが多々あります。
「小鉄」の性格
やんちゃで暴れん坊。ネズミや鳥のおもちゃで遊んであげると、息が上がるまで遊び続けます。
その反面、とても人懐っこい性格でソファーに座ると、ゴロゴロと喉を鳴らし膝の上でフミフミを繰り返します。
甘えん坊で、母親のおっぱいを探しているような仕草をたまにします。
一方、とても繊細で怖がりです。
去勢手術のため、動物病院に連れて行った道中は、鳴き声ではなく叫び声を上げて、通行人の方に唖然とした表情をされました。
動物病院の待合室でも、こんなに鳴くネコは珍しいみたいで、
「元気がいいですね~、うちの子は全く泣かないの」と数人のお客さんに話しかけられました。
そんな「小鉄」なので、動物病院の先生は警戒し、「去勢当日は洗濯ネットに入れた状態で連れてきてください」
と言われましたが、可哀そうだと思いネットに入れずに持っていきました。
先生には怒られましたが、洗濯ネットに入れる際も鳴き声はあげるだけで抵抗はせず、
麻酔を打つ時も暴れるのではなく、ただ静かに怯えていました。
それを見て、「小鉄」は攻撃的なところはなく、臆病で怖がりなんだと思いました。
自分の小鉄に対する感情が、少し変化したことを覚えています。
子猫時代の苦闘
夜中に大声で泣き続ける
「小鉄」が我が家にやってきたのは、2019年6月。
生後3か月で友人宅から私の赴任先の徳島県へやってきました。
小鉄の兄弟ネコのうち、1匹は友人宅で育て、あとの6匹はもっと早い時期にもらわれていきました。
小鉄は兄弟の中で、一番長く母猫や兄弟たちと過ごしました。
そんなこともあってか、とにかく我が家に慣れるまで時間がかかりました。
我が家は会社が借りていた、1Kのアパート。
同じ部屋で過ごすのですが、とにかく夜中に鳴き叫びます。
1週間ほど睡眠時間が2時間の日が続きました。
夜寝る際に、私が少しでも動こうものなら、それに反応して泣き叫びます。
どうにかしなければと思い、ネコのゲージに段ボールを張り付け、私を見えないようにしました。
しかし、今度は寝返りの音に反応するようになり、また泣き叫びます。
疲れ果てた私は、友人に相談の電話をしました。
友人の回答は「とにかく遊んで、ネコを疲れさせること」でした。
ペットショップでおもちゃを買い、ひたすら遊んで走らせました。
すると、小鉄も遊び疲れたのか、寝る時間が多くなり、鳴く頻度が少なくなりました。
ようやく5時間ほど眠らせてもらえるようになったのです。
手や足が傷だらけになる
小鉄を夜眠らせるために遊びが重要です。
ですが、子猫の小鉄は力加減がまったくわかりませんし、好奇心が旺盛で部屋中を暴れまわります。
遊びの最中に爪で腕や太もも、ふくらはぎなど傷だらけになります。
傷を消毒しないで放置していたら、腫れあがったこともありました。
あまりにも生傷が絶えないので、友人にまたまた相談の電話をしました。
すると友人に「爪を切ってあげて」と言われました。
暴れまわる小鉄の爪をどうやって切るんだ!と思いましたが、ある程度遊んで疲れだすと少しおとなしくなります。
その時を狙って、恐る恐る爪切りをしました。
多少は暴れるのですが、首根っこを引っ張り、体制を整え、
口笛を吹いたりして小鉄の気を紛らせながらやさしく切ってあげると、案外ネコの爪を切ることができます。
爪切りを覚えてからは、生傷を十分の一ほどに減らすことができました。
3か月ほどでようやく慣れ始める
軽い気持ちでネコを飼い始めた私は、ほとほと疲れ果て、小鉄を飼ったことを後悔するようになりました。
そんな休日、布団の上で仰向けになり本を読んでいると、足があったかいことに気づきました。
足元を見ていると、小鉄が私の足のそばで寝ていました。
その瞬間に、「ネコを飼って良かったな」と初めて思いました。
それからは、小鉄と私の生活リズムも合うようになり、生活の落着きを徐々に取り戻していきました。
もうすぐ2歳。落着きを見せる。
会社の赴任が解かれ、1年ほど前に関西に戻ってきました。
小鉄もすくすくと成長し、落ち着きを見せるようになりました。
キャットタワーを購入し、窓際に設置。
昼間はキャットタワーの最上階から外をじっと見ているか、ソファーの上で寝ていることが増えました。
私がソファーに座ると、喉を鳴らして膝の上に座り、私の股の間で毛繕いをし、そのまま寝てしまいます。
子猫の時は、小鉄から私にちょっかいをだしていたのですが、1歳を過ぎた頃では、私から小鉄にちょっかいを出すように変わりました。
ネコを飼って良かった。
朝出勤でバイクを使用しているのですが、たまにバイクからふと自宅の窓を見上げると、
キャットタワーから私を見送っている小鉄の姿を見ることがあります。
帰宅時は、私のバイクの音がわかっているのか、アパートの階段を上っていると、小鉄の鳴き声が聞こえてきます。
おかえりと言ってくれているのだろうか?
いや、「早く夜ご飯をくれ」「トイレを掃除しろ」と言っているのだろう。(笑)
独身の私には、一緒に住む家族はいません。
一時は飼ったことを後悔すらしましたが、小鉄は今では私の家族です。
ネコを飼おうと思っている皆さん、子猫の時は本当に大変です。
飼ったことを後悔するかもしれません。
ですが、ネコも成長します。
徐々に落着きも出てきます。
それまで、辛抱してください。
さすれば、ネコはあなたの大切な家族になるでしょう。
最後に
ネコを飼うことは想像以上に大変です。
ネコのいる家に帰りたくない。鳴き声を聞きたくない。一人になりたい。
飼わなければよかったと思う時期は必ず来ます。
ですが、それを乗り越えネコと信頼関係を築けた後は、あなたに癒しを与えてくれるでしょう。