ウイスキーと言えば、多くの方はスコッチウイスキーを想像するのではないでしょうか?
また、小鉄と同じように、アイルランドもスコッチも一緒じゃないの?と思いますよね。
私もアイリッシュウイスキーを実際に飲むまで、違いがまったっくわかりませんでした。(笑)
その違いを教えてくれたウイスキーが、アイリッシュウイスキーで世界No.1の売り上げを誇るジェムソンです。
ジェムソンをハイボールにして飲む、ジェムソン・ソーダは私をウイスキー好きにしてくれた一つ。飲みやすくてまろやか、食中酒におすすめです。
今回はジェムソンを中心にアイリッシュウイスキーを紹介します。
アイリッシュウイスキーの特徴と歴史を知ろう
アイルランド共和国、北アイルランドで造られるウイスキーの総称です。
大型のポットスチル(単式蒸溜器)による3回蒸溜が特徴。
伝統的なアイリッシュは、モルト(大麦麦芽)とそれ以外の穀物を使用し、ポットスチルで3回蒸溜するピュア・ポットスチルウイスキーと呼ばれます。
一般的には未発芽の大麦を主体に、ライ麦、小麦などを補助材料とし、これにノンピーテッドのモルト(大麦麦芽)を加えている。
スモーキーフレーバーがなく、まろやかで軽くすっきりとした風味に仕上がっています。
アイルランドはウイスキー発祥地候補の1つで、16~17世紀に蒸溜技術が広まったとされています。
18世紀には小規模な蒸溜所も入れて約2000の蒸溜所がありました。
しかし、アイルランド独立戦争でのイギリスとの対立でイギリスへの輸出を禁止されます。
アメリカ合衆国における禁酒法の施行により、アメリカ・カナダとの巨大市場から閉め出せれます。
スコッチ・ウイスキーが連続式蒸溜器を採用し、ウイスキーの大量生産が可能になったが、アイリッシュは単式蒸溜器による生産を行っていたため、スコッチとの競合に勝てなかった。
これらの歴史的背景により、アイリッシュウイスキーは、後退を余儀なくされます。
現在は4つの蒸溜所のみ稼働しています。
それが、ここ数年、世界最大のポットスチルを持つミドルトン蒸溜所のジェムソンなどがアメリカ市場を席巻し、ブームが再燃している。
そのほか、北アイルランドに位置する世界最古の蒸溜所、ブッシュミルズ蒸溜所。
大麦麦芽のみを使い、ピートを大量に焚き込むなど、アイリッシュウイスキーの特徴からかけ離れ、革新的なウイスキーづくりを実践するクーリー蒸溜所。
そして、復活を遂げたキルべガン蒸溜所があります。
ジェムソンを知れば、アイリッシュウイスキーを理解できる
アイルランド南部にある新ミドルトン蒸溜所で造られているブレンデッドウイスキー。
アイリッシュの伝統的な製造方法を厳格に守り続けている名門です。
癖のないすっきりとした飲み口が、ハイボールによく合います。
1780年にスコットラン出身のジョン・ジェムソンがアイルランドの首都ダブリンで創業したボウストリート蒸溜所で造られていました。
当時のダブリンはウイスキー生産の世界の中心地でした。ウイスキーは、ラム酒についで、世界でもっとも愛好されている蒸留酒だったこともあって、1805年には、ジェムソン・ウイスキーは生産量世界一の地位を得ることとなりました。
ジェムソンはアイルランドで確固たる地位を築きますが、様々な歴史的背景により、ジェムソンを含むアイリッシュウイスキーは、後退を余儀なくされます。
1966年、ジョン・パワー社、コーク・ディスティラリーズ社とともに、アイリッシュ・ディスティラリーズ・カンパニー(IDC)を設立。
1972年にアイリッシュを代表するウイスキー、ブッシュミルズが合流し、アイリッシュ・ディスティラーズ・グループ(IDG)が誕生。
IDCの生産拠点として1975年に新ミドルトン蒸溜所が造られました。
1988年フランスのアルコール製品の巨大複合企業であるぺルノ・リカール社がアイリッシュ・ディスティラーズを買収したことにより、ジェムソンのブランドも同社が獲得することになります。
世界最大のポットスチルを持つミドルトン蒸溜所では、伝統的なピュア・ポットスチルのほか、モルト、グレーン両方のウイスキーも生産。
現在、ジェムソン・ウイスキーは、単一の蒸留所で生産されたウイスキーとしては世界三位にランクされています。
ジェムソンのみならず、多くの銘柄を送り出しています。
まとめ
アイリッシュウイスキーは、スモーキーフレーバーがなく、すっきりとした飲み心地である。
伝統的な製造方法として、モルト(大麦麦芽)とそれ以外の穀物を使用し、ポットスチルで3回蒸溜するピュア・ポットスチルウイスキーと呼ぶ。
No.1アイリッシュウイスキーのジェムソンは絶対飲むべきウイスキーであり、アメリカの市場を席巻している。
ウイスキー初心者、ウイスキーの薬草・ヨード香が苦手な方には、アイリッシュウイスキーをおすすめします。
ジェムソン・ソーダをきっかけに、ウイスキーを好きになってくれる方がいれば幸いです。